Category: カメラ
そんなに近くに寄りたいの?

上の写真は、我が家のデジ一、Pentax K-7にズームレンズを付けて、ベランダの花を撮影したもの(f=200mm、F:7.1、1/13秒、ISO800)ですが、こんな写真を取るのがマクロレンズですね。
マクロという言葉は、巨大なとか巨視的という意味。
マクロ経済や、マクロ言語、エクセルのマクロ機能、いずれもよくわかりませんが、写真だと要は近づいて小さいものを大きく撮影することですね。一言で言えば接写。
昔は普通のレンズと、マクロレンズ(なぜかニコンの接写レンズは、マイクロニッコール)の境界ははっきりしていたのですが、最近はズームレンズの倍率が高くなったのに歩調を合わせるように、マクロ能力が増し、標準ズームレンズでも、かなり寄れるようになって、境界があやふやになっています。
我が家にある、一応Macroと謳っているレンズと、標準ズームや、手元にあるコンデジの接写能力を比べてみることにしました。

被写体を何にしようか、迷ったのですが、新聞にしました。

したがってボケ味については、比較対象外です。

まず上のOlympus E-PL2と、標準ズームM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II Rで撮った画像。ワイド端は14mm(35mmフィルム換算で28mm相当)。

ちなみに手持ち撮影なので、多少の手ぶれはお赦しください。また露出も結構いい加減です。
テレ端は42mm(同84mm相当)。此処までしか寄れません。

スペックでは、0.25m(焦点距離14-19mm) / 0.3m(焦点距離20-42mm)、最大撮影倍率 は0.19倍(35mm判換算 0.38倍相当)だそうです。1:3ぐらいになるのでしょうか。
ちなみにフィルム時代から、ピント、フォーカスを合わせる距離の数値は、撮像面が原点です。つまり撮像面からの距離。昔のフィルムカメラのトップには、原点のマークが付いていました。
続いて、Voigtlaender NOKTON 25mm/F0.95。(同50mm相当)


特にマクロと謳っているレンズではありませんが、最短撮影距離は0.17m、最大撮影倍率1:3.9だそうです。
この1:2とかいう数値は、本物の大きさ:撮像面上での大きさです。
フィルムだとわかりやすいのですが、35mmフィルムの縦幅は、24mmですから、長さ24mmの被写体がフィルムの縦にちょうど収まると、1:1になります。縦の半分サイズに写っているのが、1:2です。
Lサイズのプリントだと、縦は9cmほどですから、1:2で接写した場合は、4.5cm程にプリントされることになりますけど。20倍ぐらいに大きくなりますね。

こんなもんでしょう。
あとは、Pentax K-7に色々装着してみました。

標準の18-55mm(同28-85mm相当)防滴ズームレンズ。ワイド端。

テレ端。スペックは、最短撮影距離[m]0.25。

コンデジだと、ワイド端のほうが寄れたりもするのですが、レンズ交換式カメラのレンズは、寄れる距離がほぼ一定なので、テレ側のほうが倍率が上がります。
次は、Tamron DiⅡAspherical 18-250mm/F3.5-6.3 A12。いわゆる高倍率ズームっちゅうやつです。


一応マクロの文字がありますね。最短撮影距離は45cm。倍率はテレ端で1:3.5。

そして、同じくTamron Di Tele-Macro 70-300mm/F4-5.6 A17。望遠系ズームの代表例ですね。


LYNX☆さんにもらったレンズです。
最短撮影距離は95cm。倍率はテレ端で1:2、かなり寄れます。

やはりこのぐらいで、やっとマクロ撮影と言える感じがします。
一番上の画像もこのレンズです。
更にこれもTamron。。SP 90mm F2.5 52BB。マニュアルフォーカスですけど。


タムロンの歴史の上でも、銘玉と言われるレンズの一つですね。

上のA17と同じ程度まで寄れました。最短撮影距離が39cm,倍率は1:2。
そして真打。


PENTAX-DA Limited 35mm Macro/F2.8です。35mmフィルム換算56mm。
13.9cmまで寄れます。Near端の状態だと撮像面からレンズ先端まで12cm以上ありますから、ほとんどレンズ前15mm辺りで撮影できることになりますね。1:1の世界です。

ちなみにマクロレンズ、Near端にセットするとこんなに長くなります。

でっかく撮るには、1:xの数値に注目すべきということがわかりますね。
では、コンパクトデジタルカメラではどうなんでしょう。

我が家の一二番バッター、GX200と、CyberShot WX1です。
まずはマクロスイッチレスのWX1。最短撮影距離は、AF=ワイド端時約5cm-∞/テレ端時約50cm-∞。
ピントがイマイチですが、参考ということで。
ワイド端(24mm相当)では、5cmまで寄れるのでこんな感じ。

ちなみにコンデジの場合、距離数値はレンズ先端からのワーキングディスタンスです。
テレ端(120mm相当)だと50cm離れなきゃないので、これしか撮れません。

しかしやっぱりマクロが売り物のRicohのGX200。
マクロスイッチオン、ワイド(24mm相当)端で1cmまで寄れてこの迫力。

テレ端(72mm相当)でも、4cmまで寄れるので、同じぐらいまで拡大できるんです。

すごいなーー。これも1:1の世界ですね。
ボケ味の差については、次回としますが、基本的に撮像素子が大きいほど、レンズが望遠寄りであるほど、前後がボケます。
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テーマ : マクロレンズで撮った写真 ジャンル : 写真