Category: ロコモーション
線路は唄うよいつまでも
港町、特に大型船が出入りする古くからの港街は、坂が多い街ですね。
神戸や、長崎、函館、横浜。バルセロナやリスボン、サンフランシスコもそうでした。

大型船が接岸する海岸は、海が深くなければならず、そんな地形は山から急に海へ標高が下がる場所しかありませんから。
小樽もそんな街で、歩く観光客を坂道が暖かく迎えてくれます。

現在のJR函館本線はそんな街の平らな場所を避け、山手の中腹を走っているのですが、街なかの坂道を降りて行くと、平らになるかならないかの辺りでレールと交差するんです。

アスファルトで埋められているので、歩いている人には使われていないことはわかりますが、踏切の遺構も残されていたりするので、ドライバーには危険。
一旦停止不要の看板がある場所もあるそうです。

立ち入り禁止の部分もあるのですが、単なる空地になっている場所にも、レールはちゃんと残っています。

これは明治13年ですから、西南戦争の直後、京浜や阪神に続いて国内で三番目、北海道で最初に汽車が走った官営幌内鉄道の一部、のちの手宮線の線路なんです。

当時の開拓使、黒田清隆が幌内の石炭を小樽に運ぶ目的で作った鉄道ですね。
幌内、岩見沢、札幌、小樽のルート。
現在は岩見沢から南小樽までが函館本線の一部となっていますが、両端は廃止されています。

南小樽から手宮(旧小樽)まで一駅分だけの路線が廃止された後も、こうして市民の散歩道として残されているのでした。

京浜や阪神の鉄道は英国式だったのに対し、幌内鉄道はアメリカ式だったそうです。
ここに初めてアメリカ式の蒸気機関車を走らせた鉄道マンの子孫たちが、今新幹線をアメリカに売り込んでいるわけですね。

坂の多い街には公園も少なく、貴重な緑道にもなっていますね、長閑です。

100年前には、ここを石炭を満載した貨物列車が、がたんがたんと走っていたわけです。

人気の観光スポットや土産物街と違って、街の人と旅人が同じ空気を吸って、ゆったりと等しい時間を過ごせる貴重な場所です。

そしてこのどこまでもどこまでも続いている線路をたどって歩いていくと、野や山や谷は越えませんが、

またまたレンガ造り。
これがすごい。

たぶん生まれて初めて見る、本物の転車台、ターンテーブルです。

現役。
鉄ちゃんじゃなくても興奮しますね。

電気やディーゼル機関車にはどちら向きでも運転しやすいものもありますが、蒸気機関車や除雪車には方向性があり、線路上で向きを変えるためのポイントです。

国の重文ですよこの機関車庫。SLも置いてありますね、これが国産弐号機、1895年製の「大勝号」小樽産です。

こちらは今でも動く、1909年製、アメリカ産の「アイアンホース号」鉄馬ですね。

走行準備中でした。

ここ、旧手宮線の終点手宮駅周辺は、小樽市総合博物館として展示公開されているのでした。

広い敷地に、多くの機関車、貨車、客車が展示されています。実に無造作に、異常な数が。

全部、乗れるんです。

屋外だけでなく、屋内展示もあります。
幌内鉄道が開業した5年後に実際に走っていた「しずか号」

実に美しい車体です。
最初に走ったのは同じ7100系の「義経号」「弁慶号」だったらしいのですが、名前もその流れですね。「光圀号」というのもあったとか。

館内には、幌内鉄道建設の歴史を見せるジオラマなんかもあって、実に楽しいのですが、ちょっと金をかけすぎかもと感じるのは事業仕分け中継の見過ぎでしょうか。

石炭はこんな風に運搬船を鉄橋に横付けして積み替えたようです。

転車台の模型、子供の頃から博物館で動く模型の前のボタンを押すのが大好きだったのですが、この子に独占され押させてもらうことは出来ませんでした。

時間があれば本物のSLの走行や転回を間近で見ることが出来ます。
神戸や、長崎、函館、横浜。バルセロナやリスボン、サンフランシスコもそうでした。

大型船が接岸する海岸は、海が深くなければならず、そんな地形は山から急に海へ標高が下がる場所しかありませんから。
小樽もそんな街で、歩く観光客を坂道が暖かく迎えてくれます。

現在のJR函館本線はそんな街の平らな場所を避け、山手の中腹を走っているのですが、街なかの坂道を降りて行くと、平らになるかならないかの辺りでレールと交差するんです。

アスファルトで埋められているので、歩いている人には使われていないことはわかりますが、踏切の遺構も残されていたりするので、ドライバーには危険。
一旦停止不要の看板がある場所もあるそうです。

立ち入り禁止の部分もあるのですが、単なる空地になっている場所にも、レールはちゃんと残っています。

これは明治13年ですから、西南戦争の直後、京浜や阪神に続いて国内で三番目、北海道で最初に汽車が走った官営幌内鉄道の一部、のちの手宮線の線路なんです。

当時の開拓使、黒田清隆が幌内の石炭を小樽に運ぶ目的で作った鉄道ですね。
幌内、岩見沢、札幌、小樽のルート。
現在は岩見沢から南小樽までが函館本線の一部となっていますが、両端は廃止されています。

南小樽から手宮(旧小樽)まで一駅分だけの路線が廃止された後も、こうして市民の散歩道として残されているのでした。

京浜や阪神の鉄道は英国式だったのに対し、幌内鉄道はアメリカ式だったそうです。
ここに初めてアメリカ式の蒸気機関車を走らせた鉄道マンの子孫たちが、今新幹線をアメリカに売り込んでいるわけですね。

坂の多い街には公園も少なく、貴重な緑道にもなっていますね、長閑です。

100年前には、ここを石炭を満載した貨物列車が、がたんがたんと走っていたわけです。

人気の観光スポットや土産物街と違って、街の人と旅人が同じ空気を吸って、ゆったりと等しい時間を過ごせる貴重な場所です。

そしてこのどこまでもどこまでも続いている線路をたどって歩いていくと、野や山や谷は越えませんが、

またまたレンガ造り。
これがすごい。

たぶん生まれて初めて見る、本物の転車台、ターンテーブルです。

現役。
鉄ちゃんじゃなくても興奮しますね。

電気やディーゼル機関車にはどちら向きでも運転しやすいものもありますが、蒸気機関車や除雪車には方向性があり、線路上で向きを変えるためのポイントです。

国の重文ですよこの機関車庫。SLも置いてありますね、これが国産弐号機、1895年製の「大勝号」小樽産です。

こちらは今でも動く、1909年製、アメリカ産の「アイアンホース号」鉄馬ですね。

走行準備中でした。

ここ、旧手宮線の終点手宮駅周辺は、小樽市総合博物館として展示公開されているのでした。

広い敷地に、多くの機関車、貨車、客車が展示されています。実に無造作に、異常な数が。

全部、乗れるんです。

屋外だけでなく、屋内展示もあります。
幌内鉄道が開業した5年後に実際に走っていた「しずか号」

実に美しい車体です。
最初に走ったのは同じ7100系の「義経号」「弁慶号」だったらしいのですが、名前もその流れですね。「光圀号」というのもあったとか。

館内には、幌内鉄道建設の歴史を見せるジオラマなんかもあって、実に楽しいのですが、ちょっと金をかけすぎかもと感じるのは事業仕分け中継の見過ぎでしょうか。

石炭はこんな風に運搬船を鉄橋に横付けして積み替えたようです。

転車台の模型、子供の頃から博物館で動く模型の前のボタンを押すのが大好きだったのですが、この子に独占され押させてもらうことは出来ませんでした。

時間があれば本物のSLの走行や転回を間近で見ることが出来ます。
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Comments
坂の街
北の大地の澄んだ空気が感じられる北海道編、毎日楽しく読んでいます。
それにしても、よっく歩く方だなぁと感心していました。
「歩く観光客を坂道が暖かく迎えてくれます」実感がこもってて、思わず吹き出してしまいました。
こんなに歩いたら、足、パンパンですね。
それにしても、よっく歩く方だなぁと感心していました。
「歩く観光客を坂道が暖かく迎えてくれます」実感がこもってて、思わず吹き出してしまいました。
こんなに歩いたら、足、パンパンですね。
懐かしい鉄道、北海道の動脈・静脈?
行きましたか・・・かつての北のウオール街(旧日銀、日本郵船に片鱗見られるけど・・・)。
転車台動かすの、見ました。もう18年も前のこと。
そういえば、たしかこの近くの「柏寿司」、まだやってるかなあ。八角、生ホッキ・・・家が漁師で、そのまま店に持ってくる。ネタがドーン。感動しましたね。小樽特集・北海道特集で、二度取材させてもらいました。役得。
転車台動かすの、見ました。もう18年も前のこと。
そういえば、たしかこの近くの「柏寿司」、まだやってるかなあ。八角、生ホッキ・・・家が漁師で、そのまま店に持ってくる。ネタがドーン。感動しましたね。小樽特集・北海道特集で、二度取材させてもらいました。役得。