モダンカメラマンⅩⅧ
2007年3月にブログ「疾風の通り径」を書き始めて、最近こそ食い物ネタが増え、一見ごく普通のブログっぽくなっているかもしれませんが、開始当初の中心ネタは、風力発電機とクラシックカメラでした。

疾風の通り径での、手持ちのクラシックカメラの紹介は72回、オートフォーカスが登場する1985年あたりを境にそれ以降のカメラは、モダンカメラマンというシリーズで、17回記事にしています。

我が家のカメラは、かつての勢いこそ無い(置き場所が無い)ものの未だにじわじわ増殖しており、今後もこの新しいブログサイトで、引き続き紹介を続けることにします。
総合カメラINDEXはこちらです。
昨年、マイクロフォーサーズマウントが発表されて以来、このレンズマウントこそが、レンズ交換式デジカメの主流になるかもしれない、理想のシステムに近いのではないか、熱く語ってきました。
最初のμフォーサーズ、 オリンパスからも出るか? ついに登場EP-1
使いやすいカメラの大きさと、センサーサイズというのは、手持ちで撮影できる程好いヴォリュームと、必要十分な画質のトレードオフ。
フィルムを使用するカメラでは、長い間にさまざまなサイズが試されたわけですが、結局35mmが生き残ったわけです。

デジタル一眼レフカメラの世界は、主にレンズの遺産をフィルム時代から引き継いでおり、広角撮影がメインのカメラマンは、小さいセンサーのカメラに移行するためには、新たにレンズを買い揃えなければならないという、問題があるんですね。
レンズは機械的、電気的に互換性を持たせられるのですが、大きなセンサー用のカメラを、小さなセンサーを持つカメラに装着すると、1.5倍から2倍の望遠寄りになってしまうし、その逆では、四隅が蹴られたりするんです。
つまり光学的に完全互換ではないのです。
上下の図でもわかると思うのですが、実際のセンサーサイズを比較すると、35mmフルサイズと、コンデジの1/2.5インチの間にはかなりの開きがあることがわかります。
センサーの性能、特に感度を上げるには、面積が大きな方が良いのですが、ご存知のように35mmフルサイズのカメラは高価、恐らくセンサーの原価が全体の半分前後になっていると思われます。
一方20倍とか30倍の固定ズームレンズが搭載されているアマチュア用のカメラが、1/2.5インチのセンサーを使用していることからわかるように、倍率という点では、センサーが小さいほうが、高倍率のレンズが作れるわけです。

それでトレードオフバランスが一番良いのが、フォーサーズかAPS-C程度のサイズではないかといわれているんですね。
さらにマイクロフォーサーズは、一眼レフ用のプリズムファインダー系を使用しない前提で、フランジバックを従来の半分に縮めた規格。
コンパクトで高性能なレンズが作れるはずなんです。
それで、もちろん入手してしまったわけ。

Panasonic LUMIX DMC-G1です。
今は動画も撮れるGH1という機種にモデルチェンジしているのですが、私のG1は、GH1には無いブルーボディ。

Panasonicの社風なのかもしれませんが、世界初のマイクロフォーサーズのカメラだというのに、まるで光学式ファインダーを持ってる一眼レフスタイルなんですね。潔くない。歴史を作ろうという意気込みも無い。

ファインダーののぞき窓の右側にセンサーがついていて、顔が近づくと、自動的に液晶モニターから表示がファインダーに切り替わるのが、このカメラならではの一番。
ファインダーの切れも文句無く、初めてこれを見たときには、もう光学ファインダーは要らなくなるかもとさえ思いました。
液晶モニターはフリーアングルなので、自分撮り(しないけど)にも使えます。

質感はコンパクトカメラ並みで、持つ喜びはあまり感じられませんが、とても使いやすいカメラなんです。
大きさというと、

標準的な一眼レフサイズともいえる、Pentax K10よりはふたまわり小さい感じ。
Leica M3と較べても、一回り小さいかな、厚いけど。

強いて同じくらいのサイズのカメラを探すと、

Leitz minolta CLか、Contax G1が近いようです。

撮像素子、つまりセンサーは、通常露光しています。
光学ファインダーがありませんから、液晶モニターで表示するにしても、ファインダーで見るにしても、常にライブビュー動作。
つまりセンサーは、常時絵をモニターかファインダーに表示するために動作していて、シャッターを押すと一旦フォーカルプレーンシャッターが閉まり、再び撮影のためにシャッターが開くのですね。

なので、シャッターを押すと一旦モニターとファインダーは、1秒ほどブラックアウト、その後撮れた画像を2-3秒ほど表示して元に戻ります。この画像レビューはオフすることも出来ました。
この方が使いやすいように思います。
あとはこの二回開閉を繰り返すシャッター音が実に安っぽいです。何とかして欲しい。電子音じゃ困るけど。
そしてこのカメラシステムの最大の遊びどころ。

フランジバックが短い規格なので、原理的にはこれまでのほとんどのレンズマウント用のアダプターが作れるんです。
いろいろと入手してしまいました。 病膏肓。

まずは、Leica Mマウント用。
Mマウントのフランジバックは27.8mm。マイクロフォーサーズは20mmなので、7.8mm下駄を履かせることになります。

続いて、Nikon Fマウント。FBは46.5mmです。

そして、FB=45.46mmのPentax Kマウント。

さらに、FB=47.0mmのLeica Rマウントです。

異種レンズを装着する場合、もちろんオートフォーカスや絞りの制御は働きませんが、"A"モード、絞り優先オートで使用することが出来ます。

疾風の通り径での、手持ちのクラシックカメラの紹介は72回、オートフォーカスが登場する1985年あたりを境にそれ以降のカメラは、モダンカメラマンというシリーズで、17回記事にしています。


我が家のカメラは、かつての勢いこそ無い(置き場所が無い)ものの未だにじわじわ増殖しており、今後もこの新しいブログサイトで、引き続き紹介を続けることにします。
総合カメラINDEXはこちらです。
昨年、マイクロフォーサーズマウントが発表されて以来、このレンズマウントこそが、レンズ交換式デジカメの主流になるかもしれない、理想のシステムに近いのではないか、熱く語ってきました。
最初のμフォーサーズ、 オリンパスからも出るか? ついに登場EP-1
使いやすいカメラの大きさと、センサーサイズというのは、手持ちで撮影できる程好いヴォリュームと、必要十分な画質のトレードオフ。
フィルムを使用するカメラでは、長い間にさまざまなサイズが試されたわけですが、結局35mmが生き残ったわけです。

デジタル一眼レフカメラの世界は、主にレンズの遺産をフィルム時代から引き継いでおり、広角撮影がメインのカメラマンは、小さいセンサーのカメラに移行するためには、新たにレンズを買い揃えなければならないという、問題があるんですね。
レンズは機械的、電気的に互換性を持たせられるのですが、大きなセンサー用のカメラを、小さなセンサーを持つカメラに装着すると、1.5倍から2倍の望遠寄りになってしまうし、その逆では、四隅が蹴られたりするんです。
つまり光学的に完全互換ではないのです。
上下の図でもわかると思うのですが、実際のセンサーサイズを比較すると、35mmフルサイズと、コンデジの1/2.5インチの間にはかなりの開きがあることがわかります。
センサーの性能、特に感度を上げるには、面積が大きな方が良いのですが、ご存知のように35mmフルサイズのカメラは高価、恐らくセンサーの原価が全体の半分前後になっていると思われます。
一方20倍とか30倍の固定ズームレンズが搭載されているアマチュア用のカメラが、1/2.5インチのセンサーを使用していることからわかるように、倍率という点では、センサーが小さいほうが、高倍率のレンズが作れるわけです。

それでトレードオフバランスが一番良いのが、フォーサーズかAPS-C程度のサイズではないかといわれているんですね。
さらにマイクロフォーサーズは、一眼レフ用のプリズムファインダー系を使用しない前提で、フランジバックを従来の半分に縮めた規格。
コンパクトで高性能なレンズが作れるはずなんです。
それで、もちろん入手してしまったわけ。

Panasonic LUMIX DMC-G1です。
今は動画も撮れるGH1という機種にモデルチェンジしているのですが、私のG1は、GH1には無いブルーボディ。

Panasonicの社風なのかもしれませんが、世界初のマイクロフォーサーズのカメラだというのに、まるで光学式ファインダーを持ってる一眼レフスタイルなんですね。潔くない。歴史を作ろうという意気込みも無い。

ファインダーののぞき窓の右側にセンサーがついていて、顔が近づくと、自動的に液晶モニターから表示がファインダーに切り替わるのが、このカメラならではの一番。
ファインダーの切れも文句無く、初めてこれを見たときには、もう光学ファインダーは要らなくなるかもとさえ思いました。
液晶モニターはフリーアングルなので、自分撮り(しないけど)にも使えます。

質感はコンパクトカメラ並みで、持つ喜びはあまり感じられませんが、とても使いやすいカメラなんです。
大きさというと、

標準的な一眼レフサイズともいえる、Pentax K10よりはふたまわり小さい感じ。
Leica M3と較べても、一回り小さいかな、厚いけど。

強いて同じくらいのサイズのカメラを探すと、

Leitz minolta CLか、Contax G1が近いようです。

撮像素子、つまりセンサーは、通常露光しています。
光学ファインダーがありませんから、液晶モニターで表示するにしても、ファインダーで見るにしても、常にライブビュー動作。
つまりセンサーは、常時絵をモニターかファインダーに表示するために動作していて、シャッターを押すと一旦フォーカルプレーンシャッターが閉まり、再び撮影のためにシャッターが開くのですね。

なので、シャッターを押すと一旦モニターとファインダーは、1秒ほどブラックアウト、その後撮れた画像を2-3秒ほど表示して元に戻ります。この画像レビューはオフすることも出来ました。
この方が使いやすいように思います。
あとはこの二回開閉を繰り返すシャッター音が実に安っぽいです。何とかして欲しい。電子音じゃ困るけど。
そしてこのカメラシステムの最大の遊びどころ。

フランジバックが短い規格なので、原理的にはこれまでのほとんどのレンズマウント用のアダプターが作れるんです。
いろいろと入手してしまいました。 病膏肓。

まずは、Leica Mマウント用。
Mマウントのフランジバックは27.8mm。マイクロフォーサーズは20mmなので、7.8mm下駄を履かせることになります。

続いて、Nikon Fマウント。FBは46.5mmです。

そして、FB=45.46mmのPentax Kマウント。

さらに、FB=47.0mmのLeica Rマウントです。

異種レンズを装着する場合、もちろんオートフォーカスや絞りの制御は働きませんが、"A"モード、絞り優先オートで使用することが出来ます。
- 関連記事
-
- モダンカメラマンⅩⅩⅢ (2010/01/14)
- クラシックカメラマン77 (2009/12/27)
- モダンカメラマンⅩⅩⅡ (2009/12/21)
- クラシックカメラマン76 (2009/12/16)
- クラシックカメラマン75 (2009/12/13)
- モダンカメラマンⅩⅩⅠ (2009/12/05)
- プリーズ、ミスターレンズマン2 (2009/11/21)
- モダンカメラマンⅩⅩ (2009/11/19)
- クラシックカメラマン74 (2009/11/17)
- ユニークなマニアカメラ (2009/11/11)
- Kiss Me Exmor (2009/11/08)
- なんとも中途半端な (2009/11/06)
- モダンカメラマンⅩⅨ (2009/11/04)
- モダンカメラマンⅩⅧ (2009/10/19)
- CAMERA INDEX (2009/09/18)
Comments
デジタル・・・怖い!
おはようございます。
(と言っても、世間の方たちはまだ夢の中でしょうが[笑])
未だデジタルには足を踏み入れていない私ですが、マイクロフォーサーズの魅力にはちょっと心が傾きつつあります。
ただ、デジカメの利便性を知ってしまうと、今有る40台のフイルムカメラたちを疎かにしてしまいそうで、非常に怖い気がします。
その辺の心の整理を風写さんはいかになされていますか?
(と言っても、世間の方たちはまだ夢の中でしょうが[笑])
未だデジタルには足を踏み入れていない私ですが、マイクロフォーサーズの魅力にはちょっと心が傾きつつあります。
ただ、デジカメの利便性を知ってしまうと、今有る40台のフイルムカメラたちを疎かにしてしまいそうで、非常に怖い気がします。
その辺の心の整理を風写さんはいかになされていますか?
怖ければやめましょう
Valveさん
おはようございます
デジタルを使い始めると、まずフィルムカメラの出番は激減すると思われますので、不満が無ければ今のままのほうが良いかも知れません。
私はクラシックカメラファンである前に、技術屋であり、デジタル小物大好きなので、音楽はCD、iPod、テレビも地デジ、写真はデジカメです。
例えばバッハもビートルズも好き、落語ファンだけどサンドウイッチマンも好き、クラシックカーを毎日磨いているけど、通勤はフォーツーみたいな感じでしょうか。
要するにどちらも好きです。クラカメとデジカメ。
理想は35mmフィルム型のデジタルセンサーですね。
車二台つないでツーリングには行けませんが、カメラは何台でも持って歩けますから。
マイクロフォーサーズは、次のオリンパスを待ってみましょう。って私はもう2台買ってしまったのですが。
おはようございます
デジタルを使い始めると、まずフィルムカメラの出番は激減すると思われますので、不満が無ければ今のままのほうが良いかも知れません。
私はクラシックカメラファンである前に、技術屋であり、デジタル小物大好きなので、音楽はCD、iPod、テレビも地デジ、写真はデジカメです。
例えばバッハもビートルズも好き、落語ファンだけどサンドウイッチマンも好き、クラシックカーを毎日磨いているけど、通勤はフォーツーみたいな感じでしょうか。
要するにどちらも好きです。クラカメとデジカメ。
理想は35mmフィルム型のデジタルセンサーですね。
車二台つないでツーリングには行けませんが、カメラは何台でも持って歩けますから。
マイクロフォーサーズは、次のオリンパスを待ってみましょう。って私はもう2台買ってしまったのですが。
アドバイス有難う御座いました。
決してデジタルが嫌いな訳ではないのです。
地デジなどは、ギリシャ/アテネオリンピックの前からsonyのKD-36HD900とsharpのDV-HRD20を使って観ていました。(地デジアンテナも自分でたてて、NHKの技術の方に来ていただき、調整していただきました。)
オーディオも真空管アンプとアナログプレーヤーのピュアオーディオセットとサラウンドアンプの映像用セットが狭い部屋でひしめき合っているんですよ。
昔は、高一の時から秋葉通いをしていたオーディオオタクでもあったのです。(笑)
決してデジタルが嫌いな訳ではないのです。
地デジなどは、ギリシャ/アテネオリンピックの前からsonyのKD-36HD900とsharpのDV-HRD20を使って観ていました。(地デジアンテナも自分でたてて、NHKの技術の方に来ていただき、調整していただきました。)
オーディオも真空管アンプとアナログプレーヤーのピュアオーディオセットとサラウンドアンプの映像用セットが狭い部屋でひしめき合っているんですよ。
昔は、高一の時から秋葉通いをしていたオーディオオタクでもあったのです。(笑)